2010年4月29日木曜日

自然に守られているオランダ

オランダは、神が作ったのでなく人間がつくったといわていますが、やはり自然によってこの国は生かされているのだと、海岸にいくと実感できます。写真は9月のですが、北海(オランダの西に面した海)に面した海岸の砂丘です。
ここはその中でもスケーベニンゲンといって、デンハーグからトラムで30分ほどの海岸リゾートです。
大きな埠頭が1つ突き出ています。
さてこの砂丘なんですが、ここだけは古くからあるまちを除いて、一切開発ができません。というのも、この砂丘だけがオランダ西部では標高が海面以上で(正確には違いますが)、この砂丘こそが北海の海水が陸地内部に入らないように守っているディフェンスラインなのです。というわけもあり、この砂丘が浸食してなくならないように、毎年沿岸で砂を撒いたり、沿岸に砂が流れていかないようなシートをしいたりと、大金と労力をかけて必死に守っています。
一部では、こんな風にかなり頑丈な堤防もあります。これでも海面上昇に耐えられるのか、疑問が大きいようです。
オランダにとってこの砂丘の大切なのはそれだけではありません。ここにしみこんだ雨水は、飲料水として使っています。ライン川やマース川などの水はほぼ下流にあるし、さほどきれいではありません。全ての地域ではありませんが、少なくとも砂丘周辺では砂丘にしみこんで自然に濾過された水を取水して飲料水としています。

というわけで、オランダはかなり人工的なようにみえて、結局自然の力を借りて国を守ってきているといえます。ポルダーや市内にいれば、そんなことは一切感じませんが、、、

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